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感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第六条 (定義等)

平成十年法律第百十四号法律
(定義等)

第六条

この法律において「感染症」とは、一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症及び新感染症をいう。

2この法律において「一類感染症」とは、次に掲げる感染性の疾病をいう。

  1. エボラ出血熱
  2. クリミア・コンゴ出血熱
  3. 痘そう
  4. 南米出血熱
  5. ペスト
  6. マールブルグ病
  7. ラッサ熱

3この法律において「二類感染症」とは、次に掲げる感染性の疾病をいう。

  1. 急性灰白髄炎
  2. 結核
  3. ジフテリア
  4. 重症急性呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る。)
  5. 中東呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに限る。)
  6. 鳥インフルエンザ(病原体がインフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルスであってその血清亜型が新型インフルエンザ等感染症(第七項第三号に掲げる新型コロナウイルス感染症及び同項第四号に掲げる再興型コロナウイルス感染症を除く。第六項第一号及び第二十五項第一号において同じ。)の病原体に変異するおそれが高いものの血清亜型として政令で定めるものであるものに限る。第五項第七号において「特定鳥インフルエンザ」という。)

4この法律において「三類感染症」とは、次に掲げる感染性の疾病をいう。

  1. コレラ
  2. 細菌性赤痢
  3. 腸管出血性大腸菌感染症
  4. 腸チフス
  5. パラチフス

5この法律において「四類感染症」とは、次に掲げる感染性の疾病をいう。

  1. E型肝炎
  2. A型肝炎
  3. 黄熱
  4. Q熱
  5. 狂犬病
  6. 炭疽
  7. 鳥インフルエンザ(特定鳥インフルエンザを除く。)
  8. ボツリヌス症
  9. マラリア
  10. 野兎病
  11. 十一
    前各号に掲げるもののほか、既に知られている感染性の疾病であって、動物又はその死体、飲食物、衣類、寝具その他の物件を介して人に感染し、前各号に掲げるものと同程度に国民の健康に影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるもの

6この法律において「五類感染症」とは、次に掲げる感染性の疾病をいう。

  1. インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)
  2. ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く。)
  3. クリプトスポリジウム症
  4. 後天性免疫不全症候群
  5. 性器クラミジア感染症
  6. 梅毒
  7. 麻しん
  8. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
  9. 前各号に掲げるもののほか、既に知られている感染性の疾病(四類感染症を除く。)であって、前各号に掲げるものと同程度に国民の健康に影響を与えるおそれがあるものとして厚生労働省令で定めるもの

7この法律において「新型インフルエンザ等感染症」とは、次に掲げる感染性の疾病をいう。

  1. 新型インフルエンザ(新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)
  2. 再興型インフルエンザ(かつて世界的規模で流行したインフルエンザであってその後流行することなく長期間が経過しているものとして厚生労働大臣が定めるものが再興したものであって、一般に現在の国民の大部分が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)
  3. 新型コロナウイルス感染症(新たに人から人に伝染する能力を有することとなったコロナウイルスを病原体とする感染症であって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)
  4. 再興型コロナウイルス感染症(かつて世界的規模で流行したコロナウイルスを病原体とする感染症であってその後流行することなく長期間が経過しているものとして厚生労働大臣が定めるものが再興したものであって、一般に現在の国民の大部分が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)

8この法律において「指定感染症」とは、既に知られている感染性の疾病(一類感染症、二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、第三章から第七章までの規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるものをいう。

9この法律において「新感染症」とは、人から人に伝染すると認められる疾病であって、既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるもので、当該疾病にかかった場合の病状の程度が重篤であり、かつ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。

10この法律において「疑似症患者」とは、感染症の疑似症を呈している者をいう。

11この法律において「無症状病原体保有者」とは、感染症の病原体を保有している者であって当該感染症の症状を呈していないものをいう。

12この法律において「感染症指定医療機関」とは、特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関、第二種感染症指定医療機関、第一種協定指定医療機関、第二種協定指定医療機関及び結核指定医療機関をいう。

13この法律において「特定感染症指定医療機関」とは、新感染症の所見がある者又は一類感染症、二類感染症若しくは新型インフルエンザ等感染症の患者の入院を担当させる医療機関として厚生労働大臣が指定した病院をいう。

14この法律において「第一種感染症指定医療機関」とは、一類感染症、二類感染症又は新型インフルエンザ等感染症の患者の入院を担当させる医療機関として都道府県知事が指定した病院をいう。

15この法律において「第二種感染症指定医療機関」とは、二類感染症又は新型インフルエンザ等感染症の患者の入院を担当させる医療機関として都道府県知事が指定した病院をいう。

16この法律において「第一種協定指定医療機関」とは、第三十六条の二第一項の規定による通知(同項第一号に掲げる措置をその内容に含むものに限る。)又は第三十六条の三第一項に規定する医療措置協定(同号に掲げる措置をその内容に含むものに限る。)に基づき、新型インフルエンザ等感染症若しくは指定感染症の患者又は新感染症の所見がある者を入院させ、必要な医療を提供する医療機関として都道府県知事が指定した病院又は診療所をいう。

17この法律において「第二種協定指定医療機関」とは、第三十六条の二第一項の規定による通知(同項第二号又は第三号に掲げる措置をその内容に含むものに限る。)又は第三十六条の三第一項に規定する医療措置協定(第三十六条の二第一項第二号又は第三号に掲げる措置をその内容に含むものに限る。)に基づき、第四十四条の三の二第一項第四十四条の九第一項の規定に基づく政令によって準用される場合を含む。)又は第五十条の三第一項の厚生労働省令で定める医療を提供する医療機関として都道府県知事が指定した病院若しくは診療所(これらに準ずるものとして政令で定めるものを含む。次項、第三十八条第二項第四十二条第一項第四十四条の三の三第一項及び第五十条の四第一項において同じ。)又は薬局をいう。

18この法律において「結核指定医療機関」とは、結核患者に対する適正な医療を担当させる医療機関として都道府県知事が指定した病院若しくは診療所又は薬局をいう。

19この法律において「病原体等」とは、感染症の病原体及び毒素をいう。

20この法律において「毒素」とは、感染症の病原体によって産生される物質であって、人の生体内に入った場合に人を発病させ、又は死亡させるもの(人工的に合成された物質で、その構造式がいずれかの毒素の構造式と同一であるもの(以下「人工合成毒素」という。)を含む。)をいう。

21この法律において「特定病原体等」とは、一種病原体等、二種病原体等、三種病原体等及び四種病原体等をいう。

22この法律において「一種病原体等」とは、次に掲げる病原体等(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条第一項第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二十五第一項の規定による承認又は同法第二十三条の二の二十三第一項の規定による認証を受けた医薬品又は再生医療等製品に含有されるものその他これに準ずる病原体等(以下「医薬品等」という。)であって、人を発病させるおそれがほとんどないものとして厚生労働大臣が指定するものを除く。)をいう。

  1. アレナウイルス属ガナリトウイルス、サビアウイルス、フニンウイルス、マチュポウイルス及びラッサウイルス
  2. エボラウイルス属アイボリーコーストエボラウイルス、ザイールウイルス、スーダンエボラウイルス及びレストンエボラウイルス
  3. オルソポックスウイルス属バリオラウイルス(別名痘そうウイルス)
  4. ナイロウイルス属クリミア・コンゴヘモラジックフィーバーウイルス(別名クリミア・コンゴ出血熱ウイルス)
  5. マールブルグウイルス属レイクビクトリアマールブルグウイルス
  6. 前各号に掲げるもののほか、前各号に掲げるものと同程度に病原性を有し、国民の生命及び健康に極めて重大な影響を与えるおそれがある病原体等として政令で定めるもの

23この法律において「二種病原体等」とは、次に掲げる病原体等(医薬品等であって、人を発病させるおそれがほとんどないものとして厚生労働大臣が指定するものを除く。)をいう。

  1. エルシニア属ペスティス(別名ペスト菌)
  2. クロストリジウム属ボツリヌム(別名ボツリヌス菌)
  3. ベータコロナウイルス属SARSコロナウイルス
  4. バシラス属アントラシス(別名炭疽菌)
  5. フランシセラ属ツラレンシス種(別名野兎病菌)亜種ツラレンシス及びホルアークティカ
  6. ボツリヌス毒素(人工合成毒素であって、その構造式がボツリヌス毒素の構造式と同一であるものを含む。)
  7. 前各号に掲げるもののほか、前各号に掲げるものと同程度に病原性を有し、国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある病原体等として政令で定めるもの

24この法律において「三種病原体等」とは、次に掲げる病原体等(医薬品等であって、人を発病させるおそれがほとんどないものとして厚生労働大臣が指定するものを除く。)をいう。

  1. コクシエラ属バーネッティイ
  2. マイコバクテリウム属ツベルクローシス(別名結核菌)(イソニコチン酸ヒドラジド、リファンピシンその他結核の治療に使用される薬剤として政令で定めるものに対し耐性を有するものに限る。)
  3. リッサウイルス属レイビーズウイルス(別名狂犬病ウイルス)
  4. 前三号に掲げるもののほか、前三号に掲げるものと同程度に病原性を有し、国民の生命及び健康に影響を与えるおそれがある病原体等として政令で定めるもの

25この法律において「四種病原体等」とは、次に掲げる病原体等(医薬品等であって、人を発病させるおそれがほとんどないものとして厚生労働大臣が指定するものを除く。)をいう。

  1. インフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルス(血清亜型が政令で定めるものであるもの(新型インフルエンザ等感染症の病原体を除く。)又は新型インフルエンザ等感染症の病原体に限る。)
  2. エシェリヒア属コリー(別名大腸菌)(腸管出血性大腸菌に限る。)
  3. エンテロウイルス属ポリオウイルス
  4. クリプトスポリジウム属パルバム(遺伝子型が一型又は二型であるものに限る。)
  5. サルモネラ属エンテリカ(血清亜型がタイフィ又はパラタイフィAであるものに限る。)
  6. 志賀毒素(人工合成毒素であって、その構造式が志賀毒素の構造式と同一であるものを含む。)
  7. シゲラ属(別名赤痢菌)ソンネイ、デイゼンテリエ、フレキシネリー及びボイデイ
  8. ビブリオ属コレラ(別名コレラ菌)(血清型がO一又はO一三九であるものに限る。)
  9. フラビウイルス属イエローフィーバーウイルス(別名黄熱ウイルス)
  10. マイコバクテリウム属ツベルクローシス(前項第二号に掲げる病原体を除く。)
  11. 十一
    前各号に掲げるもののほか、前各号に掲げるものと同程度に病原性を有し、国民の健康に影響を与えるおそれがある病原体等として政令で定めるもの

26厚生労働大臣は、第三項第六号の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ、厚生科学審議会の意見を聴かなければならない。

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施行日前に行われた措置に係る旧伝染病予防法第二十一条に規定する費用についての市町村の支弁、都道府県の支出及び国庫の負担並びに旧伝染病予防法第二十二条及び第二十二条ノ二に規定する費用についての都道府県又は保健所を設置する市の支弁及び国庫の負担については、なお従前の例による。

(結核予防法の廃止に伴う経過措置)
附則

一部施行日において現に旧結核予防法第三十六条の指定を受けている結核患者を収容する施設を有する病院は、一部施行日に、第一条の規定による改正後の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下「新感染症法」という。)第六条第十四項に規定する第二種感染症指定医療機関に係る新感染症法第三十八条第二項の指定を受けたものとみなす。

2一部施行日において現に旧結核予防法第三十六条の指定を受けている病院若しくは診療所(これらに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)又は薬局は、新感染症法第六条第十五項に規定する結核指定医療機関に係る新感染症法第三十八条第二項の指定を受けたものとみなす。

(訴訟に関する経過措置)
附則

この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。

2この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。

3不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。

第二条改正後感染症法第四十四条の三の三及び第五十条の四の規定は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日以後に新型インフルエンザ等感染症の患者又は感染症法第六条第九項に規定する新感染症の所見がある者が退院し、又は死亡した場合について適用する。

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