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船舶救命設備規則 第八条 (部分閉囲型救命艇)

昭和四十年運輸省令第三十六号府省令
(部分閉囲型救命艇)

第八条

部分閉囲型救命艇は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。

  1. 摂氏零下三十度から摂氏六十五度までの範囲の温度を通じて積付けに耐えられるものであること。
  2. 水中で摂氏零下一度から摂氏三十度までの範囲の温度を通じて作動するものであること。
  3. 波浪中において確実に作動するものであること。
  4. 外部は、非常に見やすい色であること。
  5. 艇体は、固型であり、かつ、難燃性を有すること。
  6. 海上において十分な復原性並びに人員及び艤装品を満載した場合に十分なフリーボードを有する形状及び寸法比のものであること。
  7. 穏やかな水面において、人員及び艤装品を満載し、かつ、水面下の一箇所に穴が開いた場合に正の復原力を有すること。
  8. 定員の半分が中心線の片側の明示された位置に着席した場合においても十分な復原性及び十分なフリーボードを有するものであること。
  9. 海水に洗われ、かつ、人員及び艤装品を満載している場合において、十分な浮揚性を有するもの又はそれと同等の浮力を有する浮体が取り付けられたものであること。この場合において、一人当たりに必要な浮力は、二百八十ニュートンとする。
  10. 前号の浮体は、浮揚性を有する材料で作られたものであり、かつ、救命艇の内部に取り付けられていること。
  11. 十一
    人員及び艤装品を満載したまま水上に安全におろすために十分な強さのものであり、かつ、過大な力を受けた場合に残留たわみを生じないような強さのものであること。
  12. 十二
    人員及び艤装品を満載した場合において、毎秒三・五メートルの衝撃速度の横衝撃力に耐えられるものであり、かつ、三メートルの高さから水上に投下したときに損傷しないものであること。
  13. 十三
    穏やかな水面において船舶が五ノットの速力で前進している場合においても、進水及びえい航に耐えられるものであること。
  14. 十四
    次に掲げる要件に適合する推進装置が取り付けられていること。
    1. 圧縮点火機関を有すること。
    2. 引火点(密閉容器試験による。以下同じ。)が摂氏四十三度以下の燃料を使用するものでないこと。
    3. 次に掲げる要件に適合する始動装置が取り付けられていること。
    4. 救命艇が水から離れた状態において、冷温から始動後五分間以上連続して作動するものであること。
    5. クランク軸の中心まで浸水している場合において確実に作動するものであること。
    6. プロペラを原動機から切り離すための装置が取り付けられていること。
    7. 後進のための装置が取り付けられていること。
    8. 排気管は、機関への浸水を防止するように配置されていること。
    9. プロペラによる人員の傷害及び浮遊物によるプロペラの損傷を受けるおそれがないようにプロペラの周囲に適当な保護装置が取り付けられていること。
    10. 機関及びその附属品は、高温の部分及び回転する部分への人の接触を防止し、かつ、荒天状態においても確実に操作することができるように、難燃性の囲壁で囲まれていること。
    11. 機関及びその附属品は、無線信号装置の作動を妨げないものであること。
    12. 騒音ができる限り発生しないものであること。
    13. 始動用、無線用及び探照灯用の電池の再充電のための発電機が備え付けられたものであること。
    14. 五十ボルト以下の供給電圧で船舶から救命艇の電池を再充電することができる装置(救命艇の乗艇場所において船舶から切り離すことができる措置が講じられているものに限る。)又は救命艇の電池を再充電することができる太陽電池が取り付けられていること。
  15. 十五
    穏やかな水面における次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める前進速力を有すること。
    1. 人員及び艤装品を満載し、かつ、補機が作動している場合(ロに掲げる場合を除く。)六ノット以上
    2. 人員及び艤装品を満載し、かつ、補機が作動している場合において、船舶に備え付けられている最大の定員を有する救命いかだであつて人員及び艤装品を満載したものをえい航している場合二ノット以上
  16. 十六
    前号イの六ノット以上の前進速力における二十四時間の連続運転に十分な燃料を備えていること。この場合において、燃料は、船舶が航行する水域で予想されるすべての範囲の温度を通じて使用できるものでなければならない。
  17. 十七
    機関の始動及び作動のための防水措置が施された手引書が機関の始動を制御する場所に備え付けられていること。
  18. 十八
    人員が乗艇場所から迅速に乗り込めるものであり、かつ、傷病者を担架に乗せたまま乗り込ませることができるものであること。
  19. 十九
    遭難者を海中から引き上げることができるものであること。
  20. 二十
    十分な強さのスオート、サイドシート又はいすが取り付けられていること。
  21. 二十一
    乗員の着席位置が明示されていること。
  22. 二十二
    乗員が歩く表面には、滑止めのための措置が講じられていること。
  23. 二十三
    次に掲げる要件に適合する固定覆いが救命艇の前端及び後端に取り付けられていること。
    1. 救命艇の前端又は後端から長さの二十パーセント以上を覆うことができること。
    2. 難燃性であること。
    3. 風雨密の閉鎖装置を取り付けた出入口を有すること。
  24. 二十四
    前号の固定覆いが取り付けられていない箇所を覆うことができる次に掲げる要件に適合する風雨密の天幕が取り付けられていること。
    1. 暴露による傷害から乗員を保護することができること。
    2. 折りたたむことができ、かつ、乗員二人により容易に展張できるものであること。
    3. 二以上の幕で断熱効果のある空気層が構成されているか、又はそれと同等の断熱効果を有すること。
    4. ハの空気層を有する天幕には、当該空気層に水が滞留することを防止するための措置が講じられていること。
    5. 内外から容易に開閉することができる風雨密の閉鎖装置を取り付けた乗込口を有すること。この場合において、当該装置は、開けた状態及び閉じた状態を保持することができなければならない。
    6. 雨水を集める装置を備えていること。
  25. 二十五
    第二十三号の固定覆い及び前号の天幕により形成される覆いは、次に掲げる要件に適合するものであること。
    1. 前号の天幕を展張し、かつ、乗込口を閉じた場合においても、十分な空気を乗員に供給することができる措置が講じられていること。
    2. 転覆した場合においても、乗員が脱出できること。
    3. 次に掲げる要件に適合する灯が覆いの頂部及び救命艇の内部に取り付けられていること。
    4. 内部は、乗員に不快感を与えない色であること。
    5. 十分な高さを有すること。
  26. 二十六
    天幕の展張のための固型部分又は骨組みが取り付けられていること。
  27. 二十七
    進水のための作業位置及び操だ位置において、十分な視界を有するものであること。
  28. 二十八
    いずれの乗込口においても使用することができる乗込用のはしごが備え付けられていること。
  29. 二十九
    艇体の最下点付近に、次に掲げる要件に適合するドレン弁が取り付けられていること。
    1. 救命艇が、船上にあるときは排水するため自動的に開き、かつ、水上にあるときは水の流入を防ぐため自動的に閉じるものであること。
    2. 弁を閉じるための栓が取り付けられていること。この場合において、当該栓は、索、鎖等により救命艇に取り付けられていなければならない。
    3. 救命艇の内部から容易に近づくことができる場所に取り付けられており、かつ、その場所が明示されていること。
  30. 三十
    次に掲げる要件に適合するかじ及びチラーが取り付けられていること。
    1. かじは、恒久的に救命艇に取り付けられていること。
    2. チラーは、恒久的にだ頭材に取り付けられていること。ただし、救命艇が遠隔操だ装置を有する場合には、当該装置が故障したときにかじを制御できるチラーをだ頭材の近くに備え付けることとすることができる。
    3. かじ及びチラーは、離脱装置又はプロペラの作動により破損しないように取り付けられていること。
  31. 三十一
    かじ及びプロペラの周辺を除き、救命艇の喫水線の上方の外周に水中の人がつかまることができる装置又は浮揚性の救命索が取り付けられていること。
  32. 三十二
    小型の艤装品、水及び食糧を格納するための水密の格納箱又は区画室を有すること。
  33. 三十三
    雨水を貯蔵するための装置が備え付けられていること。
  34. 三十四
    次に掲げる要件に適合するつり索の離脱装置が取り付けられていること。
    1. すべてのフックを同時に解放できること。
    2. つり索にかかる張力によつてフックが解放しない構造のものであること。
    3. つり索に張力がかかつていない場合において作動するものであること。
    4. つり索に張力がかかつている場合において不時の作動を防止するための安全装置が取り付けられていること。
    5. ニの安全装置が作用していることが明確に識別できるものであること。
    6. つり索に張力がかかつている場合において、ニの安全装置を解除することができ、かつ、安全装置の解除後は容易に作動するものであること。
    7. 操作部分は、その周辺と対照的な色で明示されていること。
    8. 十分な強さのものであること。
    9. 救命艇内の乗組員がつり上げのための準備が完了したことを明確に識別できるものであること。
  35. 三十五
    つり索の離脱装置の操作のための手引書が備え付けられていること。
  36. 三十六
    もやい綱の離脱装置が取り付けられていること。この場合において、当該装置は、当該もやい綱に張力がかかつている場合にも作動することができるものでなければならない。
  37. 三十七
    スケート及び防舷材が取り付けられていること。
  38. 三十八
    分離した空中線を有する固定式双方向無線電話装置が取り付けられる場合には、当該空中線を展張するための装置が取り付けられていること。
  39. 三十九
    転覆した場合に、人が救命艇につかまることができる装置が取り付けられていること。
  40. 四十
    有効なあかくみ装置が取り付けられていること。
  41. 四十一
    第十四条第一項の規定により備え付けるコンパスを入れるビナクルを設置するための装置が取り付けられていること。
  42. 四十二
    定員は、百五十人以下であること。

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(総トン数)

平成六年七月十八日以後に建造に着手された船舶に附則第四条第四項の規定を適用する場合における総トン数は、船舶設備規程等の一部を改正する省令(平成六年運輸省令第三十三号。以下「平成六年改正省令」という。)第三条の規定による改正後の船舶安全法施行規則第六十六条の二の総トン数とする。

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