第十三条
小笠原諸島内にある土地につき昭和十九年三月三十一日(以下この章において「基準日」という。)において耕作(耕作に必要な防風林、道路、水路、ため池その他の施設の設置又は利用を含む。以下この条及び次条において同じ。)を目的とする地上権、永小作権又は賃借権(政令で定める理由による一時貸付けに係るものを除く。)を有していた者(基準日においてこれらの権利に係る土地をこれらの者に貸し付けていた者を除く。)又はその一般承継人(その承継の時においてその被承継人がこれらの権利を有していた場合にあつては、その権利を承継した者)である個人は、基準日からこの法律の施行後一年を経過する日までの間にこれらの権利が消滅している場合には、その日の翌日から一年以内に、これらの権利に係る土地の所有者又は政令で定めるこれらの権利を有する者(以下この条及び次条において「土地所有者等」という。)に対し、耕作の目的で賃借の申出をすることによつて、相当な賃貸借の条件で、その土地を賃借することができる。この場合には、その条件のうち存続期間については、定めがないものとする。
2法定賃借権の目的となつた土地又は前項の申出のあつた時において国若しくは地方公共団体が権利を有する土地で公用若しくは公共の用に供するものと定められているもの(政令で定めるところにより公示されたものに限る。)については、その申出は、その効力を生じない。
3土地所有者等は、第一項の申出を受けた日から六十日以内に拒絶の意思を表示しないときは、その期間満了の時に、その申出を承諾したものとみなす。
4土地所有者等は、基準日からこの法律の施行後一年を経過する日までの間に第一項に規定する賃借権に係る賃貸借が合意により解約されている場合その他政令で定める特別の理由がある場合でなければ、同項の申出を拒絶することができない。
5前三項に定めるもののほか、第一項の申出をしようとする者がその申出に係る土地の土地所有者等を知ることができず、又はその所在を知ることができない場合の申出その他同項の申出に関し必要な事項は、政令で定める。
6基準日に存していた耕作を目的とする賃貸借についてこの法律の施行前に賃貸人から解約の申入れがされ、この法律の施行の日から一年を経過する日までの間にその賃貸借が終了していない場合におけるその解約の申入れは、その効力を生じない。
7第一項の規定により設定された賃借権又は小笠原諸島内にある土地につき基準日に存していた耕作を目的とする賃借権でこの法律の施行の際存するもの(次項及び次条において「特別賃借権」と総称する。)に係る賃貸借の借賃その他の条件について当事者間に協議がととのわないときは、当事者は、東京都知事にあつせんを求めることができる。
8特別賃借権を有する者は、その特別賃借権の登記がなくても、この法律の施行の日から第七条第一項の政令で定める日(次条第一項において「農地法施行日」という。)の前日までにその特別賃借権に係る土地について権利を取得した第三者に対抗することができる。