(業務規程)
第三百八条の七
指定紛争解決機関は、次に掲げる事項に関する業務規程を定めなければならない。
- 一手続実施基本契約の内容に関する事項
- 二手続実施基本契約の締結に関する事項
- 三紛争解決等業務の実施に関する事項
- 四紛争解決等業務に要する費用について加入保険業関係業者が負担する負担金に関する事項
- 五当事者である加入保険業関係業者又はその顧客(以下この編において単に「当事者」という。)から紛争解決等業務の実施に関する料金を徴収する場合にあっては、当該料金に関する事項
- 六他の指定紛争解決機関その他相談、苦情の処理又は紛争の解決を実施する国の機関、地方公共団体、民間事業者その他の者との連携に関する事項
- 七紛争解決等業務に関する苦情の処理に関する事項
- 八前各号に掲げるもののほか、紛争解決等業務の実施に必要な事項として内閣府令で定めるもの
2前項第一号の手続実施基本契約は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。
- 一指定紛争解決機関は、加入保険業関係業者の顧客からの保険業務等関連苦情の解決の申立て又は当事者からの紛争解決手続の申立てに基づき苦情処理手続又は紛争解決手続を開始すること。
- 二指定紛争解決機関又は紛争解決委員は、苦情処理手続を開始し、又は加入保険業関係業者の顧客からの申立てに基づき紛争解決手続を開始した場合において、加入保険業関係業者にこれらの手続に応じるよう求めることができ、当該加入保険業関係業者は、その求めがあったときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならないこと。
- 三指定紛争解決機関又は紛争解決委員は、苦情処理手続又は紛争解決手続において、加入保険業関係業者に対し、報告又は帳簿書類その他の物件の提出を求めることができ、当該加入保険業関係業者は、その求めがあったときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならないこと。
- 四紛争解決委員は、紛争解決手続において、保険業務等関連紛争の解決に必要な和解案を作成し、当事者に対し、その受諾を勧告することができること。
- 五紛争解決委員は、紛争解決手続において、前号の和解案の受諾の勧告によっては当事者間に和解が成立する見込みがない場合において、事案の性質、当事者の意向、当事者の手続追行の状況その他の事情に照らして相当であると認めるときは、保険業務等関連紛争の解決のために必要な特別調停案を作成し、理由を付して当事者に提示することができること。
- 六加入保険業関係業者は、訴訟が係属している請求を目的とする紛争解決手続が開始された場合には、当該訴訟が係属している旨、当該訴訟における請求の理由及び当該訴訟の程度を指定紛争解決機関に報告しなければならないこと。
- 七加入保険業関係業者は、紛争解決手続の目的となった請求に係る訴訟が提起された場合には、当該訴訟が提起された旨及び当該訴訟における請求の理由を指定紛争解決機関に報告しなければならないこと。
- 八前二号に規定する場合のほか、加入保険業関係業者は、紛争解決手続の目的となった請求に係る訴訟に関し、当該訴訟の程度その他の事項の報告を求められた場合には、当該事項を指定紛争解決機関に報告しなければならないこと。
- 九加入保険業関係業者は、第六号若しくは第七号の訴訟が裁判所に係属しなくなった場合又はその訴訟について裁判が確定した場合には、その旨及びその内容を指定紛争解決機関に報告しなければならないこと。
- 十加入保険業関係業者は、その顧客に対し指定紛争解決機関による紛争解決等業務の実施について周知するため、必要な情報の提供その他の措置を講じなければならないこと。
- 十一前各号に掲げるもののほか、保険業務等関連苦情の処理又は保険業務等関連紛争の解決の促進のために必要であるものとして内閣府令で定める事項
3第一項第二号の手続実施基本契約の締結に関する事項に関する業務規程は、保険業関係業者から手続実施基本契約の締結の申込みがあった場合には、当該保険業関係業者が手続実施基本契約に係る債務その他の紛争解決等業務の実施に関する義務を履行することが確実でないと見込まれるときを除き、これを拒否してはならないことを内容とするものでなければならない。
4第一項第三号に掲げる事項に関する業務規程は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
- 一苦情処理手続と紛争解決手続との連携を確保するための措置が講じられていること。
- 二紛争解決委員の選任の方法及び紛争解決委員が保険業務等関連紛争の当事者と利害関係を有することその他の紛争解決手続の公正な実施を妨げるおそれがある事由がある場合において、当該紛争解決委員を排除するための方法を定めていること。
- 三指定紛争解決機関の実質的支配者等(指定紛争解決機関の株式の所有、指定紛争解決機関に対する融資その他の事由を通じて指定紛争解決機関の事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にあるものとして内閣府令で定める者をいう。)又は指定紛争解決機関の子会社等(指定紛争解決機関が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配する関係にあるものとして内閣府令で定める者をいう。)を保険業務等関連紛争の当事者とする保険業務等関連紛争について紛争解決手続の業務を行うこととしている指定紛争解決機関にあっては、当該実質的支配者等若しくは当該子会社等又は指定紛争解決機関が紛争解決委員に対して不当な影響を及ぼすことを排除するための措置が講じられていること。
- 四紛争解決委員が弁護士でない場合(司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第三条第一項第七号(業務)に規定する紛争について行う紛争解決手続において、紛争解決委員が同条第二項に規定する司法書士である場合を除く。)において、紛争解決手続の実施に当たり法令の解釈適用に関し専門的知識を必要とするときに、弁護士の助言を受けることができるようにするための措置を定めていること。
- 五紛争解決手続の実施に際して行う通知について相当な方法を定めていること。
- 六紛争解決手続の開始から終了に至るまでの標準的な手続の進行について定めていること。
- 七加入保険業関係業者の顧客が指定紛争解決機関に対し保険業務等関連苦情の解決の申立てをする場合又は保険業務等関連紛争の当事者が指定紛争解決機関に対し紛争解決手続の申立てをする場合の要件及び方式を定めていること。
- 八指定紛争解決機関が加入保険業関係業者から紛争解決手続の申立てを受けた場合において、保険業務等関連紛争の他方の当事者となる当該加入保険業関係業者の顧客に対し、速やかにその旨を通知するとともに、当該顧客がこれに応じて紛争解決手続の実施を依頼するか否かを確認するための手続を定めていること。
- 九指定紛争解決機関が加入保険業関係業者の顧客から第七号の紛争解決手続の申立てを受けた場合において、保険業務等関連紛争の他方の当事者となる当該加入保険業関係業者に対し、速やかにその旨を通知する手続を定めていること。
- 十紛争解決手続において提出された帳簿書類その他の物件の保管、返還その他の取扱いの方法を定めていること。
- 十一紛争解決手続において陳述される意見又は提出され、若しくは提示される帳簿書類その他の物件に含まれる保険業務等関連紛争の当事者又は第三者の秘密について、当該秘密の性質に応じてこれを適切に保持するための取扱いの方法を定めていること。第三百八条の十三第九項に規定する手続実施記録に記載されているこれらの秘密についても、同様とする。
- 十二保険業務等関連紛争の当事者が紛争解決手続を終了させるための要件及び方式を定めていること。
- 十三紛争解決委員が紛争解決手続によっては保険業務等関連紛争の当事者間に和解が成立する見込みがないと判断したときは、速やかに当該紛争解決手続を終了し、その旨を保険業務等関連紛争の当事者に通知することを定めていること。
- 十四指定紛争解決機関の紛争解決委員、役員及び職員について、これらの者が紛争解決等業務に関し知り得た秘密を確実に保持するための措置を定めていること。
5第一項第四号及び第五号に掲げる事項に関する業務規程は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
- 一第一項第四号に規定する負担金及び同項第五号に規定する料金の額又は算定方法及び支払方法(次号において「負担金額等」という。)を定めていること。
- 二負担金額等が著しく不当なものでないこと。
6第二項第五号の「特別調停案」とは、和解案であって、次に掲げる場合を除き、加入保険業関係業者が受諾しなければならないものをいう。
- 一当事者である加入保険業関係業者の顧客(以下この項において単に「顧客」という。)が当該和解案を受諾しないとき。
- 二当該和解案の提示の時において当該紛争解決手続の目的となった請求に係る訴訟が提起されていない場合において、顧客が当該和解案を受諾したことを加入保険業関係業者が知った日から一月を経過する日までに当該請求に係る訴訟が提起され、かつ、同日までに当該訴訟が取り下げられないとき。
- 三当該和解案の提示の時において当該紛争解決手続の目的となった請求に係る訴訟が提起されている場合において、顧客が当該和解案を受諾したことを加入保険業関係業者が知った日から一月を経過する日までに当該訴訟が取り下げられないとき。
- 四顧客が当該和解案を受諾したことを加入保険業関係業者が知った日から一月を経過する日までに、当該紛争解決手続が行われている保険業務等関連紛争について、当事者間において仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項(定義)に規定する仲裁合意がされ、又は当該和解案によらずに和解若しくは調停が成立したとき。
7業務規程の変更は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
8内閣総理大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、当該認可に係る業務規程が第四項各号及び第五項各号に掲げる基準(紛争解決手続の業務に係る部分に限る。)に適合していることについて、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。