第五十一条
第四十七条第一項の規定による第一種特定船舶の船舶所有者の損害賠償の責任が発生したときは、被害者は、保険者等に対し、損害賠償額の支払を請求することができる。ただし、第一種特定船舶の船舶所有者の悪意によつてその損害が生じたときは、この限りでない。
2前項本文の場合において、保険者等は、第一種特定船舶の船舶所有者が被害者に対して主張することができる抗弁のみをもつて被害者に対抗することができる。
3第一項の規定に基づき損害賠償額の支払をする保険者等は、当該損害賠償額の支払に係る債権について、この法律で定めるところにより、責任限度額まで、責任を制限することができる。
4第八条から第十条まで、第十六条及び第四十八条第一項の規定は、第一項の規定に基づき損害賠償額の支払をする保険者等について準用する。この場合において、第八条中「タンカーごと」とあるのは「第一種特定船舶(第四十九条第一項第一号に規定する第一種特定船舶をいう。)ごと」と、「タンカーに係るタンカー所有者」とあるのは「第一種特定船舶に係る船舶所有者」と、第十条中「タンカー油濁損害」とあるのは「難破物除去損害」と、第十六条中「第三条第一項又は第二項」とあるのは「第四十七条第一項」と、「タンカー所有者」とあるのは「船舶所有者」と読み替えるものとする。
5第三十一条及び第三十二条の規定は、第三項の規定により保険者等が責任を制限する場合における難破物除去損害に係る責任制限手続について準用する。この場合において、第三十一条中「、本邦内又は排他的経済水域内における損害を防止するための第二条第十四号ロに規定する措置が本邦及び排他的経済水域の外において執られ、かつ、本邦内及び排他的経済水域内において損害が生じなかつたときは、当該措置を執つた者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所又はこの裁判所がないときは、最高裁判所が定める地方裁判所の管轄に専属する」とあるのは、「専属する」と読み替えるものとする。
6第三項の規定により保険者等が責任を制限する場合における難破物除去損害に係る責任制限手続については、責任制限法第三章(第九条、第十条、第十六条、第四節及び第五十四条を除く。)の規定を準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる責任制限法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。