第十五条の五
機構は、第百一条の二第三項の規定により金融機関の特定回収困難債権の買取りを行う旨の決定をする場合には、協定銀行に対し、機構に代わつて当該特定回収困難債権の買取りを行うことを委託することができる。
2機構が前項の規定により特定回収困難債権の買取りを委託する場合には、あらかじめ、協定銀行と、特定回収困難債権の買取り並びに当該買い取つた特定回収困難債権の管理及び処分に関する協定であつて次に掲げる事項を含むもの(以下この条において「困難債権整理回収協定」という。)を締結するものとする。
- 一困難債権整理回収協定を締結した協定銀行(以下この条において「困難債権協定銀行」という。)は、前項の規定による特定回収困難債権の買取りの委託の申出を受けた場合において、機構との間でその申出に係る委託の契約を締結したときは、当該委託に係る特定回収困難債権を機構に代わつて買い取り、その買い取つた特定回収困難債権の管理及び処分を行うこと。
- 二困難債権協定銀行は、困難債権整理回収協定の定めによる業務に係る経理については、協定後勘定において整理すること。
- 三困難債権協定銀行は、毎事業年度、困難債権整理回収協定の定めによる業務により生じた利益の額として政令で定めるところにより計算した額があるときは、当該利益の額に相当する金額を機構に納付すること。
- 四困難債権協定銀行は、第一号の規定による特定回収困難債権の買取りに関する契約又は第八項の規定により読み替えて準用されることとなる附則第十一条第一項に規定する債務の保証の対象となる資金の借入れに関する契約の締結をしようとするときは、あらかじめ、当該締結をしようとする契約の内容について機構の承認を受けること。
- 五困難債権協定銀行は、第一号の規定による特定回収困難債権の買取りを行つたときは、速やかに、当該特定回収困難債権の買取りに係る困難債権整理回収協定の定めによる業務の実施計画及び資金計画を作成し、機構の承認を受けること。
- 六困難債権協定銀行は、前号の実施計画又は資金計画を変更しようとするときは、あらかじめ、機構の承認を受けること。
- 七困難債権協定銀行は、困難債権整理回収協定の定めにより金融機関から買い取つた特定回収困難債権(次号において「買取債権」という。)についてその債務者の財産(当該債務者に対する当該債権の担保として第三者から提供を受けている不動産を含む。以下この号及び次号において同じ。)が隠蔽されているおそれがあると認めたとき、その他その債務者の財産の実態を解明することが困難であると認めたときは、速やかに機構に報告すること。
- 八困難債権協定銀行は、買取債権のうち、その債務者の財産に係る権利関係が複雑なものその他その回収に特に専門的な知識を必要とするものについて、機構の求めに応じ、その取立てを機構に委託すること。
- 九困難債権協定銀行は、第七号に定めるもののほか、困難債権整理回収協定の定めによる業務の実施に支障が生じたときは、機構の指導又は助言を受けるため、速やかに機構に報告すること。
- 十困難債権協定銀行は、その役職員が困難債権整理回収協定の定めによる業務に係る職務を行うことにより犯罪があると思料するときは直ちに所要の報告をさせる体制を整備するものとし、かつ、当該報告があつたときは機構に報告するとともに告発に向けて所要の措置をとること。
3附則第八条第二項及び第三項の規定は、困難債権整理回収協定の締結について準用する。この場合において、同項中「整理回収業務」とあるのは、「業務」と読み替えるものとする。
4機構は、第一項の規定による委託の申出をするときは、委員会の議決を経て、同項の決定に係る特定回収困難債権の買取りの価格、第八項において準用する附則第十条の二に規定する損失の補塡その他の当該委託に関する条件を定め、これを困難債権協定銀行に対して提示するものとする。
5機構は、困難債権協定銀行との間で第一項の規定による特定回収困難債権の買取りの委託に関する契約を締結したときは、直ちに、その契約の内容を内閣総理大臣及び財務大臣に報告しなければならない。
6機構が困難債権協定銀行との間で第二項第一号の委託に関する契約を締結したときは、第一項の決定に係る金融機関の特定回収困難債権の買取りに関する契約は、第百一条の二第五項の規定にかかわらず、困難債権協定銀行が当該金融機関との間で締結するものとする。
7附則第七条第一項(第一号及び第四号を除く。)の規定は、機構が困難債権協定銀行に対し第一項の規定による特定回収困難債権の買取りの委託を行う場合について準用する。この場合において、同条第一項中「破綻金融機関等(破綻金融機関、承継銀行、特別危機管理銀行、特別監視金融機関等又は特定承継金融機関等(第百二十六条の三十四第三項第五号に規定する特定承継金融機関等をいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)との合併により承継し、若しくは破綻金融機関等から譲り受けた事業、破綻金融機関等から吸収分割により承継した権利義務若しくは破綻金融機関等から引き受けた預金等に係る債務若しくはその不履行により我が国の金融システムの著しい混乱を生じさせるおそれのある債務(次条第一項第一号及び附則第十一条第一項において「預金等に係る債務等」という。)又は移管措置(附則第十五条の三第一項第六号に規定する移管措置をいう。次条において同じ。)により協定後勘定(附則第八条の二第二項第二号に規定する勘定をいう。以下同じ。)に移した資産及び負債の整理を行い、並びに附則第十条第一項の規定による委託を受けて買い取つた資産又は同条第七項に規定する措置により協定後勘定に移した資産の管理及び処分を行うこと(以下「整理回収業務」という。)を目的の一つとする一の銀行と整理回収業務に関する協定(附則第十五条の二及び附則第十五条の五を除き、以下「協定」という。)を締結し、並びに当該協定」とあるのは「附則第十五条の五第二項に規定する困難債権整理回収協定(以下この条において「困難債権整理回収協定」という。)」と、同項第五号中「協定」とあるのは「困難債権整理回収協定」と、「整理回収業務」とあるのは「業務」と、「承継し、又は取得した貸付債権その他の財産(以下「譲受債権等」という。)に係る債権」とあるのは「金融機関から買い取つた特定回収困難債権(次号において「買取債権」という。)」と、同項第六号中「協定」とあるのは「困難債権整理回収協定」と、「整理回収業務」とあるのは「業務」と、「譲受債権等に係る債権」とあるのは「買取債権」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
8附則第十条の二及び附則第十一条から第十五条までの規定は、困難債権協定銀行が困難債権整理回収協定に従い困難債権整理回収協定の定めによる業務を行う場合について準用する。この場合において、附則第十一条第一項中「事業の譲受け等又は特定事業譲受け等により承継し、若しくは引き受ける預金等に係る債務等の弁済若しくは協定の定めによる資産の買取りのために必要とする資金その他の協定の定めによる整理回収業務の円滑な実施のために必要とする資金又は特別協定の定めによる特別合併の円滑な実施のために必要とする資金」とあるのは「特定回収困難債権の買取りのために必要とする資金その他の困難債権整理回収協定の定めによる業務の円滑な実施のために必要とする資金」と、附則第十三条及び附則第十四条中「附則第七条第一項」とあるのは「附則第十五条の五第七項において読み替えて準用する附則第七条第一項」と、附則第十四条の二第一項各号列記以外の部分中「附則第七条第一項第五号に掲げる業務又は附則第十六条第五項に規定する特別資金援助に係る資産の買取りにより機構が取得した債権(次項において「特定債権」という。)の回収に係る業務(以下この条において「特定業務」という。)」とあるのは「附則第十五条の五第七項において読み替えて準用する附則第七条第一項第五号に掲げる業務」と、同項第一号中「特定業務に係る債務者」とあるのは「債務者(附則第十五条の五第七項において読み替えて準用する附則第七条第一項第五号に規定する債務者をいう。以下この条において同じ。)」と、同項第二号から第四号までの規定中「特定業務に係る債務者」とあるのは「債務者」と、同条第二項中「特定業務を」とあるのは「附則第十五条の五第七項において読み替えて準用する附則第七条第一項第五号に掲げる業務を」と、「特定業務に係る譲受債権等に係る債権又は特定債権」とあるのは「当該業務に係る困難債権整理回収協定の定めにより金融機関から買い取つた特定回収困難債権」と、附則第十五条中「附則第七条第一項第六号に掲げる業務」とあるのは「附則第十五条の五第七項において読み替えて準用する附則第七条第一項第六号に掲げる業務」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。