第五十五条の二
主任審査官は、次の各号に掲げる事由のいずれかにより退去強制を受ける者を第五十三条に規定する送還先に送還することが困難である場合において、相当と認めるときは、その者に対し、相当の期間を定めて、本邦からの退去を命ずることができる。この場合においては、あらかじめその者の意見を聴かなければならない。
- 一その者が自ら本邦を退去する意思がない旨を表明している場合において、その者の第五十三条に規定する送還先が退去強制令書の円滑な執行に協力しない国以外の国として法務大臣が告示で定める国に含まれていないこと。
- 二その者が偽計又は威力を用いて送還を妨害したことがあり、再び送還に際して同様の行為に及ぶおそれがあること。
2前項の規定による命令を受けた者が次の各号に掲げる事由のいずれかに該当するに至つたときは、当該事由に該当しなくなるまでの間、当該命令は、効力を停止するものとする。
- 一第六十一条の二の九第三項の規定により送還が停止されたこと。
- 二退去強制の処分の効力に関する訴訟が係属し、かつ、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)の規定による執行停止の決定がされたこと。
- 三出国の制限を受けたこと。
3主任審査官は、第一項の規定により本邦からの退去を命ずる場合には、その理由及び同項の期間を記載した文書を交付しなければならない。
4主任審査官は、必要がある場合には、相当の期間を定めて、第一項の期間を延長することができる。
5第一項の規定による命令は、入国警備官が同項の期間(前項の規定により期間を延長した場合においては、当該延長した期間を含む。)内に退去強制令書の発付を受けた者を第五十二条第三項の規定により送還することを妨げない。
6第一項の規定による命令により本邦から退去させられた者は、この法律の規定の適用については、退去強制令書により退去を強制されたものとみなす。