(定義)
第二条
この規則において使用する用語は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律において使用する用語の例による。
2この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
- 一「放射線」とは、試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則(昭和三十二年総理府令第八十三号。以下「試験炉規則」という。)第一条の二第二項第一号に規定する放射線をいう。
- 二「管理区域」とは、試験炉規則第一条の二第二項第四号に規定する管理区域をいう。
- 三「放射性廃棄物」とは、試験炉規則第一条の二第二項第二号に規定する放射性廃棄物をいう。
- 四「周辺監視区域」とは、試験炉規則第一条の二第二項第六号に規定する周辺監視区域をいう。
- 五「放射線業務従事者」とは、試験炉規則第一条の二第二項第七号に規定する放射線業務従事者をいう。
- 六「臨界実験装置」とは、炉心構造を容易に変更することができる試験研究用等原子炉であって、核燃料物質の臨界量等当該試験研究用等原子炉の核特性を測定する用に専ら供するものをいう。
- 七「水冷却型研究炉」とは、一次冷却材として水を使用する試験研究の用に供する試験研究用等原子炉(船舶に設置するものを除く。)をいう。
- 八「中出力炉」とは、熱出力五百キロワット以上、十メガワット未満の水冷却型研究炉をいう。
- 九「高出力炉」とは、熱出力十メガワット以上、五十メガワット以下の水冷却型研究炉をいう。
- 十「ガス冷却型原子炉」とは、気体状の一次冷却材を用いる試験研究の用に供する試験研究用等原子炉(船舶に設置するものを除く。)であって熱交換器を有するものをいう。
- 十一「ナトリウム冷却型高速炉」とは、試験研究の用に供する試験研究用等原子炉(船舶に設置するものを除く。)であって、一次冷却材としてナトリウムを用い、かつ、その原子核分裂の連鎖反応が主として高速中性子により行われるものをいう。
- 十二「安全機能」とは、試験研究用等原子炉施設の安全性を確保するために必要な機能であって、次に掲げるものをいう。
- イその機能の喪失により試験研究用等原子炉施設に運転時の異常な過渡変化又は設計基準事故が発生し、これにより公衆又は従事者に放射線障害を及ぼすおそれがある機能
- ロ試験研究用等原子炉施設の運転時の異常な過渡変化又は設計基準事故の拡大を防止し、又は速やかにその事故を収束させることにより、公衆又は従事者に及ぼすおそれがある放射線障害を防止し、及び放射性物質が試験研究用等原子炉を設置する工場又は事業所(以下「工場等」という。)外へ放出されることを抑制し、又は防止する機能
- イ
- 十三「安全機能の重要度」とは、試験研究用等原子炉施設の安全性の確保のために必要な安全機能の重要性の程度をいう。
- 十四「通常運転」とは、試験研究用等原子炉施設において計画的に行われる試験研究用等原子炉の起動、停止、出力運転、燃料体の取替えその他の試験研究用等原子炉の計画的に行われる運転に必要な活動をいう。
- 十五「運転時の異常な過渡変化」とは、通常運転時に予想される機械又は器具の単一の故障若しくはその誤作動又は運転員の単一の誤操作及びこれらと類似の頻度で発生すると予想される外乱によって発生する異常な状態であって、当該状態が継続した場合には試験研究用等原子炉の炉心(以下単に「炉心」という。)又は原子炉冷却材圧力バウンダリの著しい損傷が生ずるおそれがあるものとして安全設計上想定すべきものをいう。
- 十六「設計基準事故」とは、発生頻度が運転時の異常な過渡変化より低い異常な状態であって、当該状態が発生した場合には試験研究用等原子炉施設から多量の放射性物質が放出するおそれがあるものとして安全設計上想定すべきものをいう。
- 十七「多重性」とは、同一の機能を有し、かつ、同一の構造、動作原理その他の性質を有する二以上の系統又は機器が同一の試験研究用等原子炉施設に存在することをいう。
- 十八「多様性」とは、同一の機能を有する二以上の系統又は機器が、想定される環境条件及び運転状態において、これらの構造、動作原理その他の性質が異なることにより、共通要因(二以上の系統又は機器に同時に影響を及ぼすことによりその機能を失わせる要因をいう。以下同じ。)又は従属要因(単一の原因によって確実に系統又は機器に故障を発生させることとなる要因をいう。以下同じ。)によって同時にその機能が損なわれないことをいう。
- 十九「独立性」とは、二以上の系統又は機器が、想定される環境条件及び運転状態において、物理的方法その他の方法によりそれぞれ互いに分離することにより、共通要因又は従属要因によって同時にその機能が損なわれないことをいう。
- 二十「燃料体」とは、試験炉規則第一条の二第二項第三号に規定する燃料体であって、試験用燃料体を除いたものをいう。
- 二十一「燃料材」とは、熱又は中性子を発生させるために成形された核燃料物質をいう。
- 二十二「燃料被覆材」とは、原子核分裂生成物の飛散を防ぎ、かつ、一次冷却材による侵食を防ぐための金属管、金属板、炭化ケイ素皮膜その他の燃料材を覆うものをいう。
- 二十三「燃料の許容設計限界」とは、燃料材を覆う燃料被覆材の損傷の程度であって、安全設計上許容される範囲内で、かつ、試験研究用等原子炉を安全に運転することができる限界をいう。
- 二十四「反応度価値」とは、制御棒の挿入又は引き抜き、液体制御材の注入その他の試験研究用等原子炉の運転に伴う試験研究用等原子炉の反応度の変化量をいう。
- 二十五「制御棒の最大反応度価値」とは、試験研究用等原子炉が臨界(臨界近傍を含む。)にある場合において、制御棒を一本引き抜くことにより炉心に生ずる反応度価値の最大値をいう。
- 二十六「反応度添加率」とは、試験研究用等原子炉の反応度を調整することにより炉心に添加される単位時間当たりの反応度の量をいう。
- 二十七「原子炉停止系統」とは、試験研究用等原子炉を未臨界に移行し、及び未臨界を維持するために試験研究用等原子炉を停止する系統をいう。
- 二十八「反応度制御系統」とは、通常運転時に反応度を調整する系統をいう。
- 二十九「安全保護回路」とは、運転時の異常な過渡変化及び設計基準事故を検知し、これらの事象が発生した場合において原子炉停止系統及び工学的安全施設を自動的に作動させる設備をいう。
- 三十「安全施設」とは、試験研究用等原子炉施設のうち、安全機能を有するものをいう。
- 三十一「重要安全施設」とは、安全施設のうち、安全機能の重要度が特に高い安全機能を有するものをいう。
- 三十二「工学的安全施設」とは、試験研究用等原子炉施設の損壊又は故障その他の異常による試験研究用等原子炉内の燃料体の著しい損傷又は炉心の著しい損傷により多量の放射性物質の放出のおそれがある場合に、これを抑制し、又は防止するための機能を有する安全施設をいう。
- 三十三「一次冷却材」とは、炉心において発生した熱を試験研究用等原子炉から直接に取り出すことを主たる目的とする流体をいう。
- 三十四「一次冷却系統設備」とは、一次冷却材が循環する回路を構成する設備をいう。
- 三十五「最終ヒートシンク」とは、試験研究用等原子炉施設において発生した熱を最終的に除去するために必要な熱の逃がし場をいう。
- 三十六「冠水維持設備」とは、水冷却型研究炉に係る試験研究用等原子炉施設において、一次冷却材の流出を伴う異常が発生した場合に、原子炉容器内の水位の過度の低下を防止し、炉心全体を冷却材中に保持するための機能を有する設備をいう。
- 三十七「試験用燃料体」とは、燃料体の研究及び開発を行うことを目的とする燃料体をいう。
- 三十八「カバーガス」とは、ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設において、ナトリウムの自由液面部を覆うことを主たる目的とする不活性ガスをいう。
- 三十九「原子炉カバーガス」とは、カバーガスのうち、一次冷却材に係るものをいう。
- 四十「炉心冠水維持バウンダリ」とは、水冷却型研究炉に係る試験研究用等原子炉施設において、原子炉容器及びそれに接続する配管で構成され、燃料体を冠水状態に保持するための隔壁となる部分をいう。
- 四十一「原子炉格納容器バウンダリ」とは、ガス冷却型原子炉又はナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設のうち、原子炉格納容器において想定される事象が発生した場合において、圧力障壁及び放射性物質の放出の障壁となる部分をいう。
- 四十二「原子炉冷却材圧力バウンダリ」とは、ガス冷却型原子炉に係る試験研究用等原子炉施設のうち、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、圧力障壁となる部分をいう。
- 四十三「原子炉冷却材バウンダリ」とは、ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設において一次冷却材を内包するものであって、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において冷却材障壁を形成するもので、かつ、それが破壊することにより一次冷却材漏えい事故となる部分をいう。
- 四十四「原子炉カバーガス等のバウンダリ」とは、ナトリウム冷却型高速炉に係る試験研究用等原子炉施設の通常運転時に原子炉カバーガス又は一次冷却材を内包する部分のうち、原子炉冷却材バウンダリを除いたものをいう。