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研究開発段階発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則 第二条 (定義)

平成二十五年原子力規制委員会規則第九号規則
(定義)

第二条

この規則において使用する用語は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「法」という。)において使用する用語の例による。

2この規則において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

  1. 「放射線」とは、研究開発段階発電用原子炉の設置、運転等に関する規則(平成十二年総理府令第百二十二号。以下この項において「研開炉規則」という。)第二条第二項第一号に規定する放射線をいう。
  2. 「通常運転」とは、設計基準対象施設において計画的に行われる発電用原子炉の起動、停止、出力運転、高温待機、燃料体の取替えその他の発電用原子炉の計画的に行われる運転に必要な活動をいう。
  3. 「運転時の異常な過渡変化」とは、通常運転時に予想される機械又は器具の単一の故障若しくはその誤作動又は運転員の単一の誤操作及びこれらと類似の頻度で発生すると予想される外乱によって発生する異常な状態であって、当該状態が継続した場合には発電用原子炉の炉心(以下単に「炉心」という。)又は原子炉冷却材圧力バウンダリの著しい損傷が生ずるおそれがあるものとして安全設計上想定すべきものをいう。
  4. 「設計基準事故」とは、発生頻度が運転時の異常な過渡変化より低い異常な状態であって、当該状態が発生した場合には発電用原子炉施設から多量の放射性物質が放出するおそれがあるものとして安全設計上想定すべきものをいう。
  5. 「安全機能」とは、発電用原子炉施設の安全性を確保するために必要な機能であって、次に掲げるものをいう。
    1. その機能の喪失により発電用原子炉施設に運転時の異常な過渡変化又は設計基準事故が発生し、これにより公衆又は従事者に放射線障害を及ぼすおそれがある機能
    2. 発電用原子炉施設の運転時の異常な過渡変化又は設計基準事故の拡大を防止し、又は速やかにその事故を収束させることにより、公衆又は従事者に及ぼすおそれがある放射線障害を防止し、及び放射性物質が発電用原子炉を設置する工場又は事業所(以下「工場等」という。)の外へ放出されることを抑制し、又は防止する機能
  6. 「安全機能の重要度」とは、発電用原子炉施設の安全性の確保のために必要な安全機能の重要性の程度をいう。
  7. 「設計基準対象施設」とは、発電用原子炉施設のうち、運転時の異常な過渡変化又は設計基準事故の発生を防止し、又はこれらの拡大を防止するために必要となるものをいう。
  8. 「安全施設」とは、設計基準対象施設のうち、安全機能を有するものをいう。
  9. 「重要安全施設」とは、安全施設のうち、安全機能の重要度が特に高い安全機能を有するものをいう。
  10. 「工学的安全施設」とは、発電用原子炉施設の損壊又は故障その他の異常による発電用原子炉内の燃料体の著しい損傷又は炉心の著しい損傷により多量の放射性物質の放出のおそれがある場合に、これを抑制し、又は防止するための機能を有する設計基準対象施設をいう。
  11. 十一
    「重大事故等対処施設」とは、重大事故に至るおそれがある事故(運転時の異常な過渡変化及び設計基準事故を除く。以下同じ。)又は重大事故(以下「重大事故等」と総称する。)に対処するための機能を有する施設をいう。
  12. 十二
    「特定重大事故等対処施設」とは、重大事故等対処施設のうち、故意による大型航空機の衝突その他のテロリズムにより炉心の著しい損傷が発生するおそれがある場合又は炉心の著しい損傷が発生した場合において、原子炉格納容器の破損による工場等外への放射性物質の異常な水準の放出を抑制するためのものをいう。
  13. 十三
    「設計基準事故対処設備」とは、設計基準事故に対処するための安全機能を有する設備をいう。
  14. 十四
    「重大事故等対処設備」とは、重大事故等に対処するための機能を有する設備をいう。
  15. 十五
    「重大事故防止設備」とは、重大事故等対処設備のうち、重大事故に至るおそれがある事故が発生した場合であって、設計基準事故対処設備の安全機能又は使用済燃料貯蔵槽の冷却機能若しくは注水機能が喪失した場合において、その喪失した機能(重大事故に至るおそれがある事故に対処するために必要な機能に限る。)を代替することにより重大事故の発生を防止する機能を有する設備をいう。
  16. 十六
    「重大事故緩和設備」とは、重大事故等対処設備のうち、重大事故が発生した場合において、当該重大事故の拡大を防止し、又はその影響を緩和するための機能を有する設備をいう。
  17. 十七
    「多重性」とは、同一の機能を有し、かつ、同一の構造、動作原理その他の性質を有する二以上の系統又は機器が同一の発電用原子炉施設に存在することをいう。
  18. 十八
    「多様性」とは、同一の機能を有する二以上の系統又は機器が、想定される環境条件及び運転状態において、これらの構造、動作原理その他の性質が異なることにより、共通要因(二以上の系統又は機器に同時に影響を及ぼすことによりその機能を失わせる要因をいう。以下同じ。)又は従属要因(単一の原因によって確実に系統又は機器に故障を発生させることとなる要因をいう。以下同じ。)によって同時にその機能が損なわれないことをいう。
  19. 十九
    「独立性」とは、二以上の系統又は機器が、想定される環境条件及び運転状態において、物理的方法その他の方法によりそれぞれ互いに分離することにより、共通要因又は従属要因によって同時にその機能が損なわれないことをいう。
  20. 二十
    「管理区域」とは、研開炉規則第二条第二項第四号に規定する管理区域をいう。
  21. 二十一
    「周辺監視区域」とは、研開炉規則第二条第二項第六号に規定する周辺監視区域をいう。
  22. 二十二
    「燃料材」とは、熱を発生させるために成形された核燃料物質をいう。
  23. 二十三
    「燃料被覆材」とは、原子核分裂生成物の飛散を防ぎ、かつ、一次冷却材による侵食を防ぐために燃料材を覆う金属管をいう。
  24. 二十四
    「燃料要素」とは、燃料材、燃料被覆材及び端栓からなる炉心の構成要素であって、構造上独立の最小単位であるものをいう。
  25. 二十五
    「燃料要素の許容損傷限界」とは、燃料被覆材の損傷の程度であって、安全設計上許容される範囲内で、かつ、発電用原子炉を安全に運転することができる限界をいう。
  26. 二十六
    「原子炉停止系統」とは、発電用原子炉を未臨界に移行し、及び未臨界を維持するために発電用原子炉を停止する系統をいう。
  27. 二十七
    「反応度制御系統」とは、通常運転時に反応度を調整する系統をいう。
  28. 二十八
    「反応度価値」とは、制御棒の挿入又は引き抜き、液体制御材の注入その他の発電用原子炉の運転に伴う発電用原子炉の反応度の変化量をいう。
  29. 二十九
    「制御棒の最大反応度価値」とは、発電用原子炉が臨界(臨界近傍を含む。)にある場合において、制御棒を一本引き抜くことにより炉心に生ずる反応度価値の最大値をいう。
  30. 三十
    「反応度添加率」とは、発電用原子炉の反応度を調整することにより炉心に添加される単位時間当たりの反応度の量をいう。
  31. 三十一
    「一次冷却材」とは、炉心において発生した熱を発電用原子炉から直接に取り出すことを主たる目的とする流体をいう。
  32. 三十二
    「二次冷却材」とは、一次冷却材の熱を熱交換器により取り出すための流体をいう。
  33. 三十三
    「一次冷却系統」とは、炉心を直接冷却する冷却材が循環する回路をいう。
  34. 三十四
    「最終ヒートシンク」とは、発電用原子炉施設において発生した熱を最終的に除去するために必要な熱の逃がし場をいう。
  35. 三十五
    「原子炉冷却材圧力バウンダリ」とは、発電用原子炉施設のうち、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、圧力障壁となる部分をいう。
  36. 三十六
    「原子炉格納容器」とは、一次冷却系統に係る発電用原子炉施設の容器内の機械又は器具から放出される放射性物質の漏えいを防止するために設けられる容器をいう。
  37. 三十七
    「原子炉格納容器バウンダリ」とは、発電用原子炉施設のうち、原子炉格納容器において想定される事象が発生した場合において、圧力障壁及び放射性物質の放出の障壁となる部分をいう。
  38. 三十八
    「最高使用圧力」とは、対象とする機器又は炉心支持構造物がその主たる機能を果たすべき運転状態において受ける最高の圧力以上の圧力であって、設計上定めるものをいう。
  39. 三十九
    「最高使用温度」とは、対象とする機器、支持構造物又は炉心支持構造物がその主たる機能を果たすべき運転状態において生ずる最高の温度以上の温度であって、設計上定めるものをいう。
  40. 四十
    「安全保護回路」とは、運転時の異常な過渡変化及び設計基準事故を検知し、これらの事象が発生した場合において原子炉停止系統及び工学的安全施設を自動的に作動させる設備をいう。
  41. 四十一
    「三次冷却材」とは、二次冷却材の熱を熱交換器により取り出すための流体であって、蒸気タービンを駆動させることを主たる目的とする流体をいう。
  42. 四十二
    「ナトリウム冷却型高速炉」とは、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令(昭和三十二年政令第三百二十四号)第一条に規定する発電用原子炉のうち、一次冷却材としてナトリウムを用い、かつ、その原子核分裂の連鎖反応が主として高速中性子により行われるものをいう。
  43. 四十三
    「カバーガス」とは、ナトリウムの自由液面部を覆うことを主たる目的とする不活性ガスをいう。
  44. 四十四
    「原子炉カバーガス」とは、カバーガスのうち、一次冷却材に係るものをいう。
  45. 四十五
    「原子炉冷却材バウンダリ」とは、一次冷却材を内包するものであって、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に冷却材障壁を形成するものであり、かつ、それが破壊することにより一次冷却材漏えい事故となる部分をいう。
  46. 四十六
    「原子炉カバーガス等のバウンダリ」とは、発電用原子炉の通常運転時に原子炉カバーガス又は一次冷却材を内包する部分のうち、原子炉冷却材バウンダリを除いたものをいう。

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(経過措置)
附則

この規則の施行の際現に設置され又は設置に着手されている発電用原子炉施設(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「法」という。)第四十三条の三の五第二項第五号に規定する発電用原子炉施設をいう。以下同じ。)については、平成三十二年五月一日以後最初に当該発電用原子炉施設に係る法第四十三条の三の十六第一項の検査を終了した日又は平成三十二年五月一日以後に発電用原子炉(法第二条第五項に規定する発電用原子炉をいう。)の運転を開始する日の前日のいずれか早い日までの間(以下この項において「経過措置期間」という。)は、なお従前の例による。ただし、次に掲げるものについては、この限りでない。

  1. 経過措置期間中に行われる次に掲げる許可、認可及び確認
    1. 法第四十三条の三の八第一項の規定による変更の許可(この規則による改正後の実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則第二十六条第三項及び第三十四条第二項又はこの規則による改正後の研究開発段階発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則第二十六条第三項及び第三十四条第二項の規定に適合するために必要な事項に係るものに限る。)
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