第四十二条
裁判所は、刑事被告事件の手続において刑事訴訟法第二百七十一条の二第四項の規定による措置をとった場合において、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが同条第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合であって、相当と認めるときは、損害賠償命令事件に関する手続において、前条において準用する民事訴訟法第百三十三条第二項に規定する秘匿事項のほか、当該個人特定事項について、決定で、その全部又は一部を秘匿する旨の裁判をすることができる。刑事被告事件の手続において刑事訴訟法第三百十二条の二第三項の規定による措置をとった場合において、訴因変更等請求書面に記載された個人特定事項のうち訴因変更等請求書面抄本等に記載がないものが同法第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合であって、相当と認めるときも、同様とする。
2民事訴訟法第百三十三条第五項の規定は、前項の決定をする場合について準用する。この場合において、同条第五項中「当該秘匿決定」とあるのは「犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律第四十二条第一項の決定」と、「当該秘匿対象者の住所又は氏名」とあるのは「当該決定に係る個人特定事項」と、「当該事件並びにその事件」とあるのは「損害賠償命令事件(同法第三十五条第二項に規定する損害賠償命令事件をいう。)に関する手続並びにその手続」と読み替えるものとする。
3第一項の決定があった場合における第二十五条及び第三十五条第一項(第三十九条第四項において準用する場合を含む。第五項において同じ。)の規定の適用については、これらの規定中「書面を」とあるのは、「書面中第四十二条第一項の決定に係る個人特定事項が記載された部分について、当該個人特定事項に代えて同条第二項において読み替えて準用する民事訴訟法第百三十三条第五項前段の規定により定めた事項を記載した書面を」とする。
4民事訴訟法第百三十三条の二第二項及び第百三十三条の四(第四項第二号を除く。)の規定は、第一項の決定があった場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
5第一項の決定があった場合において、第三十五条第一項の規定により訴えの提起があったものとみなされたときは、裁判所は、損害賠償命令事件の記録(刑事関係記録を除く。)中、当該決定に係る個人特定事項が記載され、又は記録されたものであって、第三十五条第一項の地方裁判所又は簡易裁判所に送付することが相当でないと認めるものを特定しなければならない。この場合における第三十六条第二項の規定の適用については、同項中「前項」とあるのは、「前項又は第四十二条第五項前段」とする。