(貨物の消毒のためのくん蒸)
第七十一条
船舶所有者は、船内において、貨物の消毒のため人体に有害な薬品を使用してくん蒸を行なつてはならない。ただし、陸上におけるくん蒸のための施設の利用が著しく困難である等やむを得ない事由がある場合であつて、次に掲げる措置を講じて船員以外の者に行なわせるときは、この限りでない。
- 一くん蒸の目的及び期間、くん蒸を行なう区画、使用する薬品の毒性その他危害防止のため必要な事項を船員に周知させること。
- 二陸上機関との通信及び交通の方法を定めておくこと。
- 三作業を開始する前に、船長が保安のため必要と認める船員(以下「保安要員」という。)以外の船員を退船させること。
- 四保安要員のため、くん蒸に使用する薬品が侵入するおそれのない場所を確保すること。
- 五作業の終了後、第三号の規定により退船させた船員を乗船させる前に、船内を十分に換気し、かつ、くん蒸に使用した薬品の量について検知を行ない、安全性を確認すること。
- 六身体の異常を訴えた船員には、すみやかに、医師による処置その他の適当な救急措置を講ずること。
2船舶所有者は、緊急を要する場合その他前項の規定により難い特別の事由がある場合であつて、国土交通大臣が指定する薬品以外の薬品を使用し、かつ、次に掲げる措置を講ずるときは、同項の規定にかかわらず、船員にくん蒸を行わせることができる。
- 一くん蒸の目的及び期間、くん蒸を行う区画、使用する薬品の毒性その他危害防止のため必要な事項を船員に周知させること。
- 二陸上機関との通信及び交通の方法を定めておくこと。
- 三作業に従事する者に呼吸具、保護手袋その他の必要な保護具を使用させること。
- 四作業を開始する前に、作業に従事する者及び保安要員以外の船員を退船させること。ただし、船員をくん蒸に使用する薬品が侵入するおそれのない場所に退避させる場合は、この限りでない。
- 五作業に従事する者及び保安要員のため、くん蒸に使用する薬品が侵入するおそれのない場所を確保すること。
- 六くん蒸を行う区画の扉、通風口等を閉鎖するほか、必要に応じ、くん蒸に使用する薬品が当該区画の外部に漏れることによる危害の発生を防止するため必要な措置を講ずること。
- 七作業の開始時から第九号の規定により安全性を確認するまでの間、くん蒸を行つている区画の扉、逸散口及びそれらの附近の見やすい場所に、それらの場所に近寄ることが著しく危険である旨を表示すること。
- 八前号に規定する間、くん蒸に使用した薬品が漏れることにより危害が発生するおそれのある場所において、航海中少なくとも八時間に一回くん蒸に使用した薬品の量について検知を行い、安全性を確認すること。
- 九作業の終了後、第四号の規定により退船させた船員を乗船させる前に、船内を十分に換気し、かつ、くん蒸に使用した薬品の量について検知を行い、安全性を確認すること。同号ただし書の規定により退避させた船員を当該退避場所から移動させる場合も、同様とする。
- 十身体の異常を訴えた船員には、速やかに、医師による処置その他の適当な救急措置を講ずること。