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航空法施行規則 第九十九条 (設置基準)

昭和二十七年運輸省令第五十六号府省令
(設置基準)

第九十九条

第三十九条第一項第一号(法第四十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する航空保安無線施設の位置、構造等の設置の基準は、次のとおりとする。

  1. 既設の航空保安無線施設の機能を損なわないように設置すること。
  2. 当該航空保安無線施設の機能に及ぼす地形的影響ができるだけ少ない場所に、かつ、建造物、植物その他の物件により当該施設の機能が損なわれないように設置すること。
  3. NDBにあつては、次の性能、構造等を有するものであること。
    1. 電波の水平輻射特性は、できるだけ無指向性であり、かつ、その偏波は、垂直偏波で、できるだけ水平偏波を含まないものであること。
    2. 可聴周波により振幅変調された搬送波を放射するものであること。
    3. 識別符号を送信するために変調可聴周波数を電鍵操作するものであること。
    4. 変調周波数は、一、〇二〇ヘルツであり、かつ、その偏差は五〇ヘルツを超えないものであること。
    5. 識別符号は、一分間に七語の割合の速度で、三〇秒ごとに連続二回(主として航空機の進入又は待機の用に供するNDBで国土交通大臣が指定するものにあつては、一分間に八回以上)送信するものであること。
    6. 識別符号送信中定格通達距離(当該施設から輻射された電波の昼間における垂直電界強度が毎メートル七〇マイクロボルトに達する距離をいう。チにおいて同じ。)を超えない範囲内において、その符号を明確に識別できるような放射特性を有するものであること。
    7. 搬送波電力は、できるだけ識別符号の送信によつてその値が変化しないものであること。
    8. 定格通達距離は、空中線定数又は電源電圧の変動等により九〇パーセント以下に低下しないものであること。
    9. 不要な可聴周波の変調は、その可聴周波の振幅が搬送波の振幅の五パーセントを超えないものであること。
    10. 送信空中線系の構成は、その各部分の損失をできるだけ小さくするものであり、かつ、き電線に生ずる定在波ができるだけ小さいものであること。
    11. 空中線は、当該航空保安無線施設の機能を損なうおそれのある空間波を生じないものであること。
    12. 送信装置は、随時切り換えて使用することができるように二組を設備すること。
    13. 擬似空中線を設備すること。
    14. 予備自家発電装置を設備すること。
    15. 識別符号送信の良否を検出することができる監視装置を設備すること。
  4. VORにあつては、次の性能、構造等を有するものであること。
    1. 航行中の航空機に対し当該施設を基準とする磁方位を提供するため、基準位相信号(その位相がすべての磁方位について等しい信号をいう。以下同じ。)、可変位相信号(その位相と基準位相信号の位相との位相差が磁方位に相当する信号をいう。以下同じ。)及び識別信号を搬送する電波を発射するものであること。
    2. 電波は、水平偏波で、できるだけ垂直偏波を含まないものであること。
    3. 主搬送波は、次に掲げる変調波により振幅変調されたものであること。
    4. 基準位相信号及び可変位相信号の周波数は、三〇ヘルツであり、かつ、その偏差は一パーセントを超えないこと。
    5. 副搬送波による振幅変調の変調度及び可変位相信号(ドプラーVORにあつては、基準位相信号)による振幅変調の変調度は、空中線部分の中心からの仰角が五度以下の空間において、それぞれ二〇パーセント以上五五パーセント以下及び二五パーセント以上三五パーセント以下であること。
    6. 副搬送波の周波数は、九、九六〇ヘルツであり、かつ、その偏差は一パーセントを超えないこと。
    7. 周波数変調の変調指数は、次のとおりであること。
    8. 副搬送波は、次に掲げる変調度を超えて振幅変調されたものでないこと。
    9. 当該施設により提供される磁方位の誤差は、空中線部分の中心から主搬送波の波長の約四倍(ドプラーVORにあつては、約一八倍)の距離にあり、かつ、同中心からの仰角が四〇度以下の空間にある点において、二度を超えないこと。
    10. 識別信号の周波数は、一、〇二〇ヘルツであり、かつ、その偏差は五〇ヘルツを超えないこと。
    11. 識別信号による振幅変調の変調度は、一〇パーセントを超えず、かつ、できるだけ一〇パーセントに近いこと。
    12. 三文字の国際モールス符号で構成された識別符号を一分間に七語の速度で、三〇秒間に三回以上送信するものであること。
    13. 送信装置は、随時切り換えて使用することができるように二組設備すること。
    14. 擬似空中線を設備すること。
    15. 予備自家発電装置を設備すること。
    16. 空中線部分の中心から主搬送波の波長の約四倍(ドプラーVORにあつては、約一八倍)の距離にある場所に監視装置を設備すること。
    17. 監視装置は、次のいずれかの状態が発生した場合には、速やかに、制御所にその旨を報知するとともに予備の送信装置に切り換えることができ、かつ、予備の送信装置の作動後においてもその状態が継続するときは、VORからの電波の発射を停止することができるものであること。
  5. タカンにあつては、次の性能、構造等を有するものであること。
    1. 航行中の航空機に対し、当該施設を基準とする磁方位を提供するため、主基準方位信号(すべての磁方位に対して同時に発射される信号であつて、方位の粗測のためのものをいう。以下同じ。)、補助基準方位信号(すべての磁方位に対して同時に発射される信号であつて、方位の精測のためのものをいう。以下同じ。)、主可変方位信号(その位相が磁方位に応じて変化する信号であつて、方位の粗測のためのものをいう。以下同じ。)及び補助可変方位信号(その位相が磁方位に応じて変化する信号であつて、方位の精測のためのものをいう。以下同じ。)を発射し、当該施設からの距離を提供するため、機上タカン装置又は機上DME装置から発射される質問信号に応じて応答信号を発射し、及び識別信号を発射するものであること。
    2. 主基準方位信号、補助基準方位信号、応答信号、識別信号及びランダムパルス対は、パルス対の電波であること。
    3. パルスは、次に掲げる要件に適合するものであること。
    4. パルス間隔(パルス対について、第一パルスの前縁において振幅が最大振幅の五〇パーセントに達した時から第二パルスの前縁において最大振幅の五〇パーセントに達する時までに要する時間をいう。以下同じ。)は、Xチャンネルにあつては一二マイクロ秒、Yチャンネルにあつては三〇マイクロ秒であり、かつ、その偏差は〇・二五マイクロ秒を超えないこと。
    5. 第一パルスの尖頭電力と第二パルスの尖頭電力との差は、一デシベル以下であること。
    6. 主基準方位信号、補助基準方位信号、応答信号、識別信号及びランダムパルス対は、主可変方位信号及び補助可変方位信号により振幅変調されたものであること。
    7. 主可変方位信号の周波数は、一五ヘルツであり、かつ、その偏差は〇・二三パーセントを超えないこと。
    8. 補助可変方位信号の周波数は、一三五ヘルツであり、かつ、その偏差は〇・二三パーセントを超えないこと。
    9. 主可変方位信号の変調度及び補助可変方位信号の変調度は、一二パーセント以上三〇パーセント以下であること。
    10. 主可変方位信号の高調波含有率及び補助可変方位信号の高調波含有率は、二〇パーセントを超えないこと。
    11. 主可変方位信号の振幅が最大となる時には、補助可変方位信号の振幅が最大となること。
    12. 主基準方位信号を構成するパルス対の数は、一一以上一三以下であること。
    13. 主基準方位信号のパルス対間隔(隣接するパルス対について、先のパルス対の第二パルスの前縁において振幅が最大振幅の五〇パーセントに達した時から後のパルス対の第二パルスの前縁において振幅が最大振幅の五〇パーセントに達する時までに要する時間をいう。以下同じ。)は、三〇マイクロ秒であり、かつ、その偏差は〇・三マイクロ秒を超えないこと。
    14. 補助基準方位信号を構成するパルス対の数は、六又は七であること。
    15. 補助基準方位信号のパルス対間隔は、二四マイクロ秒であり、かつ、その偏差は〇・三マイクロ秒を超えないこと。
    16. 主基準方位信号は、当該施設を基準とする磁方位が九〇度の方向において主可変方位信号の振幅が最大となる時に、発射されるものであること。
    17. 補助基準方位信号は、当該施設を基準とする磁方位が九〇度の方向において補助可変方位信号の振幅が最大となる時(当該方向において主可変方位信号の振幅が最大となる時を除く。)に、発射されるものであること。
    18. 当該施設により提供される磁方位の誤差は、一・五度を超えないこと。
    19. 応答遅延時間(質問信号の第二パルスを受信した時から当該質問信号に対する応答信号の第二パルスを発射する時までの時間をいう。以下この号及び第七号において同じ。)は、五〇マイクロ秒であり、かつ、その偏差は一マイクロ秒を超えないこと。ただし、ILSの一部を構成するタカンにあつては、この限りでない。
    20. 応答信号のパルス対の発射数とランダムパルス対の発射数との合計は、毎秒二、七〇〇であり、かつ、その偏差は毎秒九〇を超えないこと。
    21. 応答信号は、主基準方位信号、補助基準方位信号又は識別信号を発射中は、発射しないものであること。
    22. ランダムパルス対は、主基準方位信号、補助基準方位信号、応答信号又は識別信号を発射中は、発射しないものであること。
    23. 識別信号は、パルス対間隔が九〇マイクロ秒以上一一〇マイクロ秒以下である対のパルス対により構成されるものであること。
    24. 識別信号のパルス対の発射数は、毎秒二、七〇〇であり、かつ、その偏差は毎秒二〇を超えないこと。
    25. 識別信号を構成する対のパルス対相互の間隔は、できるだけ等しいこと。
    26. 三文字の国際モールス符号で構成された識別符号を一分間に六語以上の速度で、四〇秒間に一回以上送信するものであること。
    27. 識別符号の送信に要する時間は、一回、一〇秒を超えないこと。
    28. 識別信号は、主基準方位信号又は補助基準方位信号を発射中は、発射しないものであること。
    29. VOR又はILSと組み合わされて使用されるタカンの識別符号は、四〇秒間を四以上に等分したうちの一期間において送信されるものであり、当該タカンと組み合わされて使用されるVOR又はILSの識別符号は、当該タカンの識別符号が送信されている期間以外の期間において送信されるものであること。
    30. 受信装置の最大感度(中心周波数における感度(質問信号に対する応答率が七〇パーセントとなるときの当該質問信号の尖頭電力をいう。以下この号及び第七号において同じ。)をいう。以下この号及び第七号において同じ。)は、有効範囲が空中線部分の中心から五六キロメートルを超える受信装置にあつては一ワットを基準としてマイナス一二五デシベル以下、有効範囲が空中線部分の中心から五六キロメートル以内である受信装置にあつては一ワットを基準としてマイナス一一五デシベル以下であること。
    31. 受信装置の最大感度は、応答信号のパルス対の発射数がその最大値の九〇パーセント以下のときに一デシベル以上変動しないこと。
    32. 中心周波数から一〇〇キロヘルツ偏位した周波数における受信装置の感度は、最大感度から三デシベル以内にあること。
    33. 受信装置は、その周波数が中心周波数から九〇〇キロヘルツ偏位しており、かつ、その尖頭電力が最大感度に八〇デシベルを加えた電力以下である質問信号に対しては、七〇パーセント以上の応答率を有しないものであること。
    34. 受信装置の感度は、その尖頭電力が最大感度に六〇デシベルを加えた電力以下である質問信号の第一パルスを受信した時から八マイクロ秒経過した時には、最大感度から三デシベル以内に回復していること。
    35. 受信装置のスプリアスレスポンスは、中間周波数レスポンスにあつては八〇デシベル以上、影像周波数レスポンス及びその他のスプリアスレスポンスにあつては七五デシベル以上であること。
    36. 受信装置の受信休止時間は、質問信号を受信してから応答信号を発射するまでの間及び応答信号を発射してから六〇マイクロ秒(地形により生ずる反射波の影響を避けるため必要がある場合は、一五〇マイクロ秒)以下の間であること。
    37. 受信装置のデコーダは、質問信号のパルス対以外のパルス対に対しては、作動しないものであること。
    38. 受信装置のデコーダは、質問信号のパルス対に対しては、当該パルス対の前後又は中間に他のパルスが加わつたときにおいても、支障なく作動するものであること。
    39. 空中線は、垂直偏波の電波を送受信するものであること。
    40. VORと組み合わされて使用されるタカンの空中線は、VORの空中線部分の中心を含む鉛直線上に設置すること。ただし、これにより難い場合は、VORと組み合わされて主として航空機の進入又は待機の用に供されるタカンにあつてはVORの空中線部分の中心から三〇メートル(当該VORがドプラーVORである場合にあつては、八〇メートル)を、その他のタカンにあつてはVORの空中線部分の中心から六〇〇メートルを超えない距離にある場所に設置すること。
    41. 送受信装置は、随時切り換えて使用することができるように二組設備すること。
    42. 擬似空中線を設備すること。
    43. 予備自家発電装置を設備すること。
    44. 監視装置を設備すること。
    45. 監視装置は、次のいずれかの状態が四秒以上継続する場合には、その状態が発生した時から一〇秒以内のできるだけ短い時間内に、制御所にその旨を報知するとともに予備の送受信装置に切り換えることができ、かつ、予備の送受信装置の作動後においてもその状態が継続するときは、タカンからの電波の発射を停止することができるものであること。
    46. 監視装置が監視のために発射するパルス対の数は、毎秒一二〇を超えないこと。
  6. ILSにあつては、次の性能、構造等を有するものであること。
    1. 次に掲げる装置によつて構成されるものであること。ただし、タカン又はDMEを設置する場合にあつては、(三)a及びbに掲げるマーカービーコン装置の一方又は双方の設置を省略することができる。
    2. ローカライザー装置は、次の性能、構造等を有するものであること。
    3. グライドスロープ装置は、次の性能、構造等を有するものであること。
    4. マーカービーコン装置は、次の性能、構造等を有するものであること。
  7. DMEにあつては、次の性能、構造等を有するものであること。
    1. 航行中の航空機に対し当該施設からの距離を提供するため、機上DME装置又は機上タカン装置から発射される質問信号に応じて応答信号を発射し、及び識別信号を発射するものであること。
    2. 応答信号、識別信号及びランダムパルス対は、パルス対の電波であること。
    3. パルスは、第五号ハに掲げる要件に適合するものであること。
    4. パルス間隔は、Xチャンネルにあつては一二マイクロ秒、Yチャンネルにあつては三〇マイクロ秒であり、かつ、その偏差は〇・二五マイクロ秒を超えないこと。
    5. 第一パルスの尖頭電力と第二パルスの尖頭電力との差は、一デシベル以下であること。
    6. 応答遅延時間は、五〇マイクロ秒であり、かつ、その偏差は一マイクロ秒を超えないこと。ただし、ILSの一部を構成するDMEにあつては、この限りでない。
    7. 応答信号のパルス対を毎秒二、七〇〇(許容偏差は九〇)発射することができるものであること。
    8. 応答信号のパルス対の発射数とランダムパルス対の発射数との合計は、毎秒七〇〇以上二、七九〇以下であること。
    9. 応答信号は、識別信号を発射中は、発射しないものであること。
    10. ランダムパルス対は、応答信号又は識別信号を発射中は、発射しないものであること。
    11. 識別信号は、単一のパルス対又はパルス対間隔が九〇マイクロ秒以上一一〇マイクロ秒以下である対のパルス対により構成されるものであること。
    12. 識別信号のパルス対の発射数は、次のとおりであること。
    13. ヲ(一)に掲げる識別信号のパルス対相互の間隔及びヲ(二)に掲げる識別信号の対のパルス対相互の間隔は、できるだけ等しいこと。
    14. 識別符号の構成、送信速度及び送信回数は、第五号ノの基準に適合するものであること。
    15. 識別符号の送信に要する時間は、第五号オの基準に適合するものであること。
    16. VOR又はILSと組み合わされて使用されるDMEの識別符号は、四〇秒間を四以上に等分したうちの一期間において送信されるものであり、当該DMEと組み合わされたVOR又はILSの識別符号は、当該DMEの識別符号が送信されている期間以外の期間において送信されるものであること。
    17. 受信装置は、第五号マからキまでの基準に適合するものであること。
    18. 空中線は、垂直偏波の電波を送受信するものであること。
    19. VORと組み合わされて使用されるDMEの空中線は、VORの空中線部分の中心を含む鉛直線上に設置すること。ただし、これにより難い場合は、VORと組み合わされて主として航空機の進入又は待機の用に供されるDMEにあつてはVORの空中線部分の中心から三〇メートル(当該VORがドプラーVORである場合にあつては、八〇メートル)を、その他のDMEにあつてはVORの空中線部分の中心から六〇〇メートルを超えない距離にある場所に設置すること。
    20. 送受信装置は、随時切り換えて使用することができるように二組設備すること。
    21. 擬似空中線を設備すること。
    22. 予備自家発電装置を設備すること。
    23. 監視装置を設備すること。
    24. 監視装置は、次のいずれかの状態が四秒以上継続する場合には、その状態が発生した時から一〇秒以内のできるだけ短い時間内に、制御所にその旨を報知するとともに予備の送受信装置に切り換えることができ、かつ、予備の送受信装置の作動後においてもその状態が継続するときは、DMEからの電波の発射を停止することができるものであること。
    25. 監視装置が監視のために発射するパルス対の数は、毎秒一二〇を超えないこと。
  8. 衛星航法補助施設にあつては、次のイ又はロに掲げる施設の種類に応じ、それぞれ次のイ又はロに掲げる性能、構造等を有するものであること。
    1. 衛星経由送信型衛星航法補助施設
    2. 地上直接送信型衛星航法補助施設

2地形的理由その他のやむを得ない理由により前項の基準によることができない航空保安無線施設については、同項の基準にかかわらず、国土交通大臣が別に定める基準によることができる。

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