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漁船検査規則 第六条 (性能)

昭和二十五年農林省令第百二十四号府省令
(性能)

第六条

船体の性能は、速力試験、後進及び前進試験、操舵試験、旋回力試験、連続航走試験、最低速試験、クラッチかん脱試験及び重心査定試験並びに振動状況、船首揺動及び副漁具(漁具を操作する機械装置をいう。)の作動状況により判定するものとし、その基準は、次のとおりとする。ただし、各試験は、当該漁船の状態を試験状態(試験に必要な人員、器具、消耗物資及びトリム調整用の重量物を積載する以外は空荷の状態)として行うものとする。

  1. 速力試験は、試験状態における平均喫水の七倍以上の水深がある静穏な水面で第五十条第一号に掲げる負荷試験におけるものと同様の各負荷で推進機関を運転し、速力標柱間をそれぞれ一往復して行うものとし、全負荷運転の場合における速力の船の長さの平方根に対する比の標準が次の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄の算式により算出した数値以上であること。ただし、やむを得ない事由があるため平均喫水の七倍以上の水深がある場所又は速力標柱を使用できないときは、その他の場所で行い又は手用測定具を使用してもよい。
  2. 後進及び前進試験は、規定回転数で前進中に規定回転数の百分の八十五の回転数で後進させ、更にその後進中に規定回転数で前進させて行うものとし、その切り換えに要する時間が次の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以内であること。
  3. 操舵試験は、規定回転数で前進中に行うものとし、片舷の舵角三十五度から反対舷の舵角三十五度までの操舵に要する時間が次の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以内であること。ただし、大きな舵力が発生する舵を装備している場合は、規定回転数によらず、設計上の回転数及び舵角で操舵試験を行つても差し支えなく、また、応急操舵装置に係る操舵試験にあつては、規定回転数の二分の一の回転数で前進中に行うものとし、片舷の舵角十五度から反対舷の舵角十五度まで操舵して異状がなければよい。
  4. 旋回力試験は、規定回転数で前進中に行うものとし、舵角を三十五度にとつて回頭する場合における旋回に要する時間及び旋回圏の直径が次の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以内であること。ただし、大きな舵力が発生する舵を装備している場合は、規定回転数によらず、設計上の回転数及び舵角で旋回力試験を行つても差し支えない。
  5. 四の二
    連続航走試験は、規定回転数で連続一時間以上航走させて行うものとし、この場合において異状がないこと。
  6. 四の三
    最低速試験は、さば釣漁船、流刺網漁船及びまぐろはえなわ漁船について行うものとし、推進機関の一シリンダ当たりの計画出力が十五キロワット以下のものにあつては規定回転数の二分の一以下の回転数で、一シリンダ当たりの計画出力が十五キロワットを超えるものにあつては規定回転数の三分の一の回転数で十分以上運転した場合において異状がないこと。ただし、危険なねじり振動が発生する推進機関を搭載する場合は、当該振動の領域を避けた最も低い回転数で最低速試験を行つても差し支えない。
  7. 四の四
    クラッチかん脱試験は、さば釣漁船、流刺網漁船及びまぐろはえなわ漁船であつてクラッチを有するものについて行うものとし、規定回転数の十分の八の回転数で前進中、二十分以内に十回以上クラッチを後進方向及び前進方向に交互にかん脱した場合において、クラッチを容易にかん脱することができ、かつ、異状がないこと。
  8. 重心査定試験は、平穏な水面で、船体の自由傾斜を妨げないけい留状態の下で行い、その結果から算出された出漁状態における重心位置、喫水及びトリムが、従事する漁業の種類又は用途に応じ適当なものであること。
  9. 振動状況及び船首揺動は、第一号に掲げる試験において船体に有害な振動がなく、操船に支障を及ぼす船首揺動がないこと。
  10. 副漁具の作動状況は、適当な負荷でその作動を試験するものとし、その作動が円滑であること。

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